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今年一年、家計の危機的状況を何とか抜け出すことができた(?)ウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のテーマは「グレングラッサ Glenglassaugh」についてです!!
グレングランッサ蒸留所は23年以上も長い間閉鎖されていました。
2008年に奇跡的に復活。
現在、3つの定番ボトルをリリース。
クラフトマンシップにこだわった小規模少量生産のウイスキーを造り続けています。
シリーズ通して、華やかな香りとジンジャーのスパイス感、そして力強いニュアンスが特徴。
蒸留所は、スペイサイドとハイランド、そして海に面した位置にあり、3つの特徴を兼ねそろえたウイスキーを造っています。
今回は「グレングラッサ Glenglassaugh」蒸留所について、ストーリーやこだわりから魅力に迫っていこうと思います!!
グレングラッサ Glenglassaugh蒸留所について
グレングラッサ蒸留所は、マレイ湾に面したポートソイという小さな港町のはずれにある蒸留所。
ポートソイは、2018年2月公開の映画「ウイスキーと2人の花嫁」もロケ地として選ばれたヴィクトリア時代の建物が残る美しい漁港だそうです。
1875年に創業した蒸留所ですが、1986年以降23年もの長い間ウイスキーが一滴も作られていませんでした。
長い閉鎖で、復活は不可能といわれていたそう。
ただ2008年に見事復活を遂げました。
グレングラッサ Glenglassaughはゲール語で「灰色と緑の谷」という意味だそうです。
グレングラッサ Glenglassaughのストーリー
1875年、地元の実業家であるジェームズ・モイヤーが設立しました。
グレングラッサ Glenglassaugh蒸留所は、地元の村おこしと自分の店で売るウイスキーの確保のために建てたそう。
その建設費用は1870年代にして1万£とかなり高額な投資だったそうです。
そこから幾度と拡張と改築を繰り返しながら、20年ほど運営をしていたそう。
1892年、ウイスキーのブレンドを行っていたロバートソン&バクスター社に売却。
同じ年になんと1万5000£でハイランド・ディスティラーズ社(現エドリントン・グループ)に転売られてしまったそうです。
その後、1908年までは運営していたもののウイスキー不況の煽りで一時操業休止。
1931~32年、1933~36年と一時復活するも、再び休止期間に入ったそう。
1950年代、アメリカでスコッチウイスキーブームが起きると、1957年からグレングラッサ Glenglassaugh蒸留所の再建事業に乗り出しました。
そして1960年に再開。
その後、ハイランド・ディスティラーズ社がフェイマスグラウスを所有するマシュー・グローグ&サン社を買収。
フェイマスグラウスを傘下に収めたことでグレングラッサ Glenglassaugh蒸留所の原酒をフェイマスグラウスに使おうとします。
フェイマスグラウスのキーモルトが「グレンロセス」だったことから、同じハイランドのグレングラッサ Glenglassaughでも作れるはず。
そう考えたそうですが、プロジェクトは難航。
硬水を使って仕込んでいたグレングラッサはかなり珍しいモルトでした。
そのため、グレンロセスの代わりにはならなかったそう。
再びの生産過剰でウイスキー不況となった1980年代。
ついに1986年にグレングラッサ Glenglassaugh蒸留所の閉鎖を決定します。
それから2008年まで、一滴のウイスキーも作られなかったそう。
すっかり「失われた蒸留所」の仲間入りをしていたグレングラッサ Glenglassaughですが、2008年に復活のプロジェクトが動き出します。
その指揮を執ったのがグレンロセスやハイランドパークで所長を務めていたスチュワート・ニッカーソン氏。
23年間放置され、荒れ果てた蒸留所を改修。
そして熟成前のニューメイクスピリッツの樽の販売や若いスピリッツを飲めるように工夫するなど資金調達面も整えたそう。
ただ、やはり23年のブランクは大きかったそう。
原酒のストックが極端に少ない状態でウイスキーのリリースまではかなり時間がかかってしまいました。
そのため、資金繰りには苦労したのではないでしょうか。
そこに目を付けたベンリアック・ディスティラリー社のビリー・ウォーカーが、2013年にグレングラッサを買収。
ベンリアック、グレンドロナック、に続く第三のウイスキー蒸留所として稼働し始めます。そして「シングルモルトウイスキー グレングラッサ Glenglassaugh」が復活しました!!
その3年後、アメリカのブラウンフォーマン社が買収。
現在は、同社からウイスキーが造られ、日本では「アサヒビール」が販売を行っています。
グレングラッサ Glenglassaughのこだわりの製法
グレングラッサ Glenglassaughは、一部102年前からの設備が残る小規模生産の蒸留所だそう。
現在一回の仕込みに5tの麦芽を使います。
5tの麦汁から25000ℓの麦汁を得ます。
この時に使われる麦芽粉砕機も糖化槽もポーディアス社製という骨董品のような設備だそうです。
そしてオレゴンパイン製の発酵槽で54~80時間ほど発酵させていきます。
この発酵槽も1875年に造られた物だそう。休止期間が長かったからこそ残った設備だと思います。
そしてボール型のポットスチルで2回蒸留していきます。
できた原酒に使用する樽は基本アメリカンオークのバーボン樽。
4回使いまわすのが「グレングラッサ Glenglassaugh流」だそうです。
グレングラッサ Glenglassaughのラインナップ
グレングラッサ エボリューション
熟成年数 NA
アルコール度数 50%
容量 700ml
参考価格 5000~5500円
ジャックダニエルの樽で6年以上熟成させた原酒を厳選。
スモールバッチでボトリングしたシングルモルトです。
桃やバニラの香りにジンジャーのスパイス感。そして心地よいカラメルの余韻が特徴。
若さをそこまで感じさせないモルトで、アルコール度数の割には飲みやすいです。
個人的にはロックがオススメ!
まったりとした甘みがどんどん増していくような気がします。
グレングラッサ トルファ
熟成年数 NA
アルコール度数 50%
容量 700ml
参考価格 6500~7000円
ブランド初のピートを効かせたスモーキーなシングルモルト。
年に1週間しか造られない「ピートタイプのグレングラッサ」を使用したコアなボトルです。
心地よいスモーク香にフルーツ、トロピカル感、スパイス感が続く味わいが特徴。
ストレートやロック、ハイボールもおススメですが、トニック割がすっごく美味い!
トニックの苦みと爽やかな味わいがグレングラッサ トルファとよく合います!!
グレングラッサ リバイバル
熟成年数 NA
アルコール度数 46%
容量 700ml
参考価格 5000~5500円
再開後に始めてリリースされたグレングラッサのスタンダードボトル。
赤ワインに使用していたヨーロピンアンオークの樽とバーボン樽で熟成させていた原酒をシェリー樽につめて再び熟成。
フルーティでフローラルなニュアンスにカカオやチョコ。そしてややトロピカルなフレーバーとスパイス感が特徴。
力強いニュアンスもあり、飲みごたえもしっかりとしたモルトだと思います。
ストレートでも心地よい余韻が楽しめるシングルモルトですが、トワイスアップが特にオススメ!
よりフルーティなフレーバーが活きると思います。
グレングラッサ Glenglassaugh蒸留所データ
創業……1875年
創業者……ジェームズ・モイヤー
オーナー会社……ブラウンフォーマン
年間生産能力(100%アルコール換算)……約110万ℓ
使用麦芽……基本ノンピート。年間1週間だけピート麦芽使用(フェノール値30ppm)
仕込み水……硬水
発酵槽……オレゴンパイン製4基、ステンレス製2基(ステンレス製は現在使われていないそう)。
ポットスチル……初留釜1基、再留釜1基ボール型
生産区分……東ハイランド
最後に……
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか?
グレングラッサのストーリーを見ていくと、やっと最近光が見えてきたって感じを受けます。
個人的にこういうストーリーの方が、愛着がわきますww。
なんかやる気をもらえるような、応援したいような……。
今後のグレングラッサにも注目していきたいなと思っています。
それでは良いウイスキーライフを!!
また次回もよろしくお願いいたします!!
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