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新しいことにいろいろと挑戦し続けたいウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のお話は「ウエストランド Westland 蒸留所」について!!
ウエストランドは、アメリカ・ワシントン州シアトルを拠点に、2010年に誕生した蒸留所。
アメリカのウイスキーというと『バーボン』のイメージが強いですが、
ウエストランド蒸留所はスコッチスタイルのシングルモルトを作っています。
ナッツやバナナ、ローストしたチョコレートなど芳醇なフレーバーが特徴。
スコッチシングルモルトより芳醇で味わいが濃く、バーボンより穏やかといった印象です。
ウエストランドは、伝統的なスコッチシングルモルトの製法を踏襲し、そして革新的な新しい製法にチャレンジしています!
まさに西部を目指し開拓していったアメリカのフロンディア精神のように『シングルモルトウイスキー』を開拓している蒸留所。
今回はその「ウエストランド」の魅力に迫っていこうと思います。
「大胆な、新しい伝統」であるウエストランド。
このウイスキーから『アメリカンシングルモルト』というジャンルが大きなムーブメントとなるかもしれません!!
ウエストランド Westland蒸留所について
ウエストランドは、アメリカ・ワシントン州のシアトルを拠点としているウイスキー蒸留所。
この地域は、清廉な水源とウイスキーの熟成に最適な環境だそう。
また、シアトルはクラフトビールでも有名な街。
大麦の栽培が盛んで、製麦所も多いそう。
そのため、地元産のモルトが手に入りやすいそうです!!
またローステッド・モルトやベルシャン・セゾン(ビールのスタイルの一つ)用の酵母を使うなど、
クラフトビールの製法も取り入れています。
更なる辺境地を目指し、西へ西へと開拓していき、最後にたどり着いた地「シアトル」。
ウエストランドは西部開拓のフロンティア精神が宿ったシングルモルトウイスキーです!!
ウエストランド Westlandのストーリー
ウエストランドは2010年シアトルで開業。
すぐにシングルモルトに生産品目を絞ったそう。
日本に始まり、インド、台湾、ニュージーランドなどなど……
世界各地で作られるようになった良質なシングルモルトが後押しとなったそうです。
スコットランド以外でも、素晴らしいシングルモルトは作れる!!
さらにワシントン州は大麦の栽培が盛んな地域。
ウイスキーの熟成に最適な環境と清廉された水源を有しています。
ならば、バーボンのイメージが強すぎるアメリカでも素晴らしいシングルモルトは作れるはず。
こういった考えから、アメリカンシングルモルトというジャンルを開拓していこうと決めたそうです。
そして2012年、ウエストランド蒸留所がスコットランドの著名なウイスキー関係者から注目されるようになります。
それは、奇抜な作り方が注目されていたわけではありません。
純粋にモルトウイスキーの品質の高さが注目を集めました。
マスターディスティラーのマット氏は、スコットランド・エディンバラのヘリオットワット大学で蒸留学を学んでいたそう。
伝統的なスコッチの設備や工程に倣って、製法を考えたそうです。
ただし!
そのまま真似したわけではありませんでした。
土地と文化を反映し、今の時代にふさわしい特色のウイスキー造りの路線を目指しました。
元々アメリカの東海岸は大麦がうまく育たなかったそう。
トウモロコシが主原料のバーボンが誕生した経緯も、大麦がうまく育たなかったためという見方があります。
ただ、ワシントン州には大麦の栽培が盛んな地域も多いです。
そういった大麦が盛んな地域で、シングルモルトを作り始める蒸留所が増えています。
そしてスコッチモルトウイスキーの協会(SWA)のように、
アメリカンモルトウイスキーの協会を立ち上げようとする動きがあるそう。
そのムーブメントの中心にいるのが「ウエストランド」。
現在、170軒以上もの蒸留所が参加しているそうです。まだまだ増えているようですね!!
ウエストランド Westlandのこだわりの製法
今までスコッチの多くの蒸留所では、「樽」が一番ウイスキーの味わいを左右すると考えられていました。
80%以上は樽からの味わいという考え方が多いです。
ただウエストランド考えでは、「モルトウイスキーの味」は3つの要素で決まるそう。
3つの要素とは……
- 原料のモルト由来
- 発酵・酵母由来
- 樽由来
原料のモルト由来
原料のモルトをこだわることで、ウイスキーの味わいが大きく変わるそう。
そのため、ウエストランドではクラフトビールでよく使われる焙煎したモルトも使用しています。
- ワシントン産ペールモルト
- ミュンヘンモルト
- エクストラ・スペシャルモルト
- ブラウンモルト
- ペールチョコレートモルト
さらにピートタイプのウイスキーには、フェノール値55ppm(アードベックと同じぐらい)のピーデット麦芽も使用しています。
[sitecard subtitle=モルトについて url=https://www.yaffee.work/entry/malt-whisky target=]
酵母そして発酵由来!!
ウイスキーの発酵は、現在アルコール収率重視の「ディスティラリー酵母」を使うことが多いです。
ただ、ウエストランドはフレーバー重視で「ベルシャン・セゾン用の酵母」を使用しています。
フルーティかつ芳醇な味わいを生みやすい酵母で、
これを使用したウイスキーは、風味のバランスがベストだったそうです。
[sitecard subtitle=酵母について url=https://www.yaffee.work/entry/yeast-whisky target=]
最後に「樽」!!
熟成は基本、アメリカンオークの新樽で行われます。
そのため、ウエストランドではオーク材の品質をかなり重視しているそう。
一般的なホワイトオークよりゆっくりと育つ晩成性のものを選ぶそう。
そして、18~24か月自然乾燥を行うそうです。
するとタンニンが抑えられ、苦味や荒さが和らぐのだとか。
バーボンでは一般的ではない製法ですが、ワインやブランデーでは主流。
ワインでも有名なワシントン州ならではの製樽方法ですね。
ウエストランド蒸留所では、原料・発酵・樽の3つの要素のバランスを大事にしています!!
ウエストランド Westlandのラインナップ
ウエストランド アメリカンオーク
熟成年数 | NA |
---|---|
アルコール度数 | 46% |
容量 | 700ml |
参考価格 | 7000~8500円 |
5種類のモルトを使用し、アメリカンオークの新樽で熟成させた新しいスタイルのシングルモルトです。
レモンやオレンジ、カスタードクリームのような香りに、芳醇なフルーツとチョコレート、アーモンドのような味わいが特徴。
このチョコレート感もどこか乾いたような香ばしいチョコレート感。
唯一無二のシングルモルトかなと思います!!
ウエストランド シェリーウッド
熟成年数 | NA |
---|---|
アルコール度数 | 46% |
容量 | 700ml |
参考価格 | 8000~9000円 |
スコッチのシングルモルトでは、王道のシェリー樽熟成のスタイル。
このシェリー樽独特のドライフルーツやフルーツケーキのニュアンスとウエストランドの麦芽由来のチョコレート感が絶妙にマッチした一本だと思います。
甘い焼き菓子に柑橘系のジャム、そしてメープルと複雑なチョコレートが特徴。
スコッチのシェリー系ウイスキー好きにはぜひ味わってもらいたい一本です!!
ウエストランド ピーデッド
熟成年数 | NA |
---|---|
アルコール度数 | 46% |
容量 | 700ml |
参考価格 | 8000~9000円 |
スコッチの伝統のピートを効かせたスモーキーなスタイル!!
ウエストランドのピーデッドタイプは、ピートを焚いた麦芽以外にも5種類のモルトを配合しているそう。
そのため、スモーキーですがクセは少ない感じがしないです。
トーストしたココナッツ、焚火のような香りに香ばしく焼いたバナナのような特徴。
アイラモルトのクセは飲めないけど、スモーキーなウイスキーは飲んでみたいって方にもおすすめできるモルトウイスキーかなと思います!!
ウエストランド Westland蒸留所データ
創業……2010年
使用麦芽……ワシントン産ペールモルト、ミュンヘンモルト、エクストラ・スペシャルモルト、ブラウンモルト、ペールチョコレートモルト、ピーデッド麦芽(55ppm)
仕込み水……シダー川流域
発酵槽……ステンレス製5基
ポットスチル……初留釜1基、再留釜1基
ミドルカット……75.5~65%
生産区分……アメリカ、ワシントン州
最後に……
最後までお読みいただきありがとうございます!!
今回のお話いかがだったでしょうか?
最近飲んだウイスキーの中では、かなり感動したウイスキーの一つです。
特にすごいなと思ったのが「チョコレート感」。
今までほかのウイスキーにはない「チョコレート感」が表現されていると思います。
この感動、飲んでみたらわかると思います。
ぜひ、良かったらウエストランドを味わってみてください!!
それでは良いウイスキーライフを!!
また次回もよろしくお願いいたします!!
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