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新しいことにチャレンジし続けたいウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回は「アラン蒸留所」について!!
アランはフルーティでトロピカル感とバニラ香が特徴。
味わい深く、初心者でも飲みやすいスムースさと玄人でも惚れこむ飲みごたえのあるウイスキーです!!
アラン蒸留所は、シングルモルトがメイン!
ただ、「アラン」以外に「ロックランザ」「ロバートバーンズ」など様々な銘柄があるウイスキーでもあります。
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アラン Arran
(ロックランザ Lochranza)
蒸留所について
アラン島は約427平方キロメートルのスコットランド、クライド湾の中一番大きい島です。
アラン島はスコットランドで最も美しい島といわれています。
またこの島にはスコットランドの地理的特徴、地質的特徴をすべて備えているそう。
そのためスコットランドの「スコットランドのミニチュア」ともいわれています。
そんなアラン島のロックランザ(「ナナカマドの入り江」の意味)という町に1995年アラン蒸留所は創業しました。
クラフト蒸留所の先駆者でもあるこの蒸留所。
調べてみると面白く深いストーリーがありました。
アラン Arran(ロックランザ Lochranza)のストーリー
アラン島はスコットランドの大都市グラスゴーの目と鼻の先にある島。
密造酒のメッカとしてウイスキーづくりが盛んだったそうです。
特にアラン島で作られるウイスキーは品質が良く、「アランの水」という隠語で重宝されていたといわれています。
1824年にとある地理学者がアラン島を訪れた時「密造酒界のブルゴーニュ」とたたえたのだとか……。
しかし、1837年この島最後の蒸留所「ラッグ蒸留所」が閉鎖。
以降150年以上アラン島ではウイスキーがつくられなかったそうです。
1995年シーバスブラザーズ社(シーバスリーガルの会社)でマネージング・ディレクターを歴任していたハロルド・カリーが自身の蒸留所を持つという長年の夢をかなえた形でアラン蒸留所を創業します。
しかし、この蒸留所ができたのはウイスキー不況の時。
周囲の蒸留所がどんどん閉鎖する中、アラン蒸留所は操業開始しました。
この時のウイスキー不況の理由の一つにブレンデッド用のモルトウイスキーが多すぎる状態でした。
アラン蒸留所は初めからシングルモルトで勝負しようと考えていたそうです。
アラン蒸留所を建てようと計画を立てた時、資金の問題が大きく降りかかってきます。
どうにかできないかと悩んでいたところ、彼の息子が現在のクラウドファンディングに精通するアイディアを発案します。
それはポンドを販売、その購入者(要は出資者)にウイスキーを優先的に届けるというもの。
このアイディアで資金問題は解決。
土地問題には地理学を専攻していたハロルドのもう一人の息子が尽力します。
上質な水が確保でき、商品輸送のしやすい場所としてアラン島の中でもロッホランザが選ばれました。
150年以上ぶりにアラン島にできた合法の蒸留所。
キャンベルタウンとローランドという特徴的なモルトウイスキー生産地を海で隔てた立地に、豊かな自然と澄んだ良質な水があるアラン島。
そこにできた蒸留所に世界中のモルトファンから注目が集まります。
初期のビジターセンターは仮設のプレハブだったそうですが、そこに島民の5倍にもあたる2万5000人以上の人が訪れたそうです。
アラン蒸留所の建設計画中、1994年の2月から5月までの間、巣作りをするワシのため予想外の一時中断されます。
この遅れを利用し、足りなかった分の追加投資を集めたそう。
そしてついに1995年6月29日の木曜日に初めての蒸留が行われました。
その開会式の席に偶然にも2匹のワシが舞い降りたそう。
ここから、2匹のワシがアランの象徴となっています。
ちなみにこのワシ、蒸留所近くに25年以上も住み続けているそう。
もしかしたら本当にアランモルトの守護神かもしれないですね。
1997年のビジターセンター公式公開にはエリザベス女王陛下が除幕。
1998年の公式リリースにはスコットランドの超有名俳優ユアン・マクレガー(スターウォーズのオビ=ワン役など)がスコッチウイスキーと呼べる最初のカスクを開けたそうです。
それから10年近くは経営が厳しかったそうですが、少しずつファンを増やし、着実に販路を拡大していきました。
ついに2015年には過去最高益を上げたそう。
2016年には2基のポットスチルを増築が決定。
2016年3月にウイスキー業界に生涯をささげたハロルド・カリーが、91歳でこの世を去りました。
最後に自身の創設した蒸留所から「アラン18年」の発売を見届けることができたそう。
このリリースの時にはいろいろとこみ上げるものがあったのだろうなと思います。
その後、アラン蒸留所に第2蒸留所計画が公表されます。
場所はアラン島南部のラック近郊。アラン島に自社のウイスキー蒸留所が2つできることもあり、「アイル・オブ・アラン」蒸留所は改名。
アラン蒸留所所在地の「ロッホランザ」蒸留所となりました。
ラック蒸留所はアランとは打って変わってピートタイプ中心でウイスキーづくりをしていくそう。
もともとアラン蒸留所でもピートタイプのウイスキーは作られていました。
(アランのピーデッドタイプ「マクリー・ムーア」など)
アランで作られるウイスキーのわずかな量だけ50ppmのヘヴィーピートの原酒を作っていたようですが、この50ppmのヘヴィーピートタイプをラッグ蒸留所で作るようになるみたいです。
ただ引き続きマクリー・ムーアのため20ppmのピートタイプは作り続けるそう。
アラン Arran(ロックランザ Lochranza)のこだわりの製法
まずアランの最大の特徴はシングルモルトウイスキーがメインだということ!
スコッチの多くの蒸留所は今でもブレンデッド用の原酒がメインの蒸留所が多いです。
その中でアラン蒸留所はそのままモルトウイスキーを楽しんでもらえるよう、
シングルモルトとなるための高品質なモルトウイスキーを中心にウイスキーづくりをしています。
大手の傘下の蒸留所ではなかなかできない、独立資本ならではのクラフトマンシップを守っています。
そのため最近多くできているクラフト蒸留所のパイオニアとしても知られています。
アランの大きな特徴とされるのは水。
仕込み水のナ・ダヴィー湖とよばれる湧水がアランの魅力の一つです。
自然のままの美しい環境、そこから湧き出る水はブランドの核だそう。
その水・こだわりのモルトを使い作られたモロミを、
シングルモルトとしてそのまま楽しんでいただけるように丁寧に蒸留を行います。
丁寧に作られた、ニューポットを厳選した樽で熟成。
アランが使う新樽はフレンチオーク材が多いそうです。
主に高級ワインの熟成に使われる樽材で、キャラメル、ココナッツのフレーバーにリッチな印象を与えるといわれています。
ラインナップ
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蒸留所データ
創業……1995年
創業者……ハロルド・カリー
オーナー会社……アイル・オブ・アラン
年間生産量(100%アルコール換算)……120万ℓ
仕込み水……ナ・デヴィー湖
発酵槽……オレゴンパイン4基
ポットスチル……初留釜2基、再留釜2基
生産区分……アイランド
最後まで今回の記事を読んでいただきありがとうございます。
アラン蒸留所の話いかがだったでしょうか
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コメント
コメント一覧 (2件)
id:funyada さん>コメントありがとうございます!!
美しい環境で作られているウイスキー。。それだけでおいしそうですよね!!
id:santa-baking さん>コメントありがとうございます!
ウイスキーごとに歴史がある。本当にウイスキーは面白いです!!