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人生は常に新しい門出の連続だと思うウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のお話は「スコッチブレンデッドウイスキー ベル Bell’s」について
ベルは、バランスの取れた味わいの中に奥深さのある味わいが特徴。
英国で一番飲まれているブレンデッドウイスキーです。
今回は、このベルについて詳しく見ていこうと思います!!
「ベル Bell’s」について
「数種類の上等なモルトをブレンドしたウイスキーは、
ブレンドしていないシングルモルトよりも多くの人の味覚を楽しませる。」
このブレンデッドウイスキーを作った男アーサー・ベルはこう語っていました。
この場でいう「シングルモルト」は、「シングルカスク」を指す言葉だと思います。
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アーサー・ベルはこの時代のウイスキーをけん引してきたブレンダーたちの中でも、
特に高いブレンディング技術と先見の明があり、かなりの切れ者だったそうです。
そのアーサー・ベルがつくったブレンデッドスコッチ「ベル Bell’s」は、
イギリス市場でNo.1 スコッチの座を守り続けています。
そのシェアなんと20%超えだそう。
門出を祝うお酒として有名なベルには深いストーリーがありました!!
ベル Bell’sのストーリー
のちに「稀代のブレンダー」といわれるアーサー・ベルがサンデルマン商会に入社したのは1845年のこと。
当初は外回りの営業マンとして雇用されたそう。
期待度は低かったみたいですね。
外回りの時に、当時流行り始めていた「ブレンデッドウイスキー」に興味を持ちます。
当時所々で出回っていた粗悪なウイスキーではなく、品質の良い原酒を使ったウイスキーに可能性を見つけたのかもしれないですね。
1860年代からブレンディングを行うようになり、名ブレンダーとして有名になっていきます。
「品質をして語らしめる」というのが彼のポリシーだったそう。
当時のスコッチブレンデッドウイスキーには、未熟なモルトと質の荒いグレーンで作られた粗悪なウイスキーが多かったといわれています。
アーサーは品質の高い熟成された原酒を使うブレンドにこだわりました。
高い品質の原酒で作られたブレンデッドウイスキーは、シングルモルトウイスキーより受け入れられるという確信があったそう。
アーサーは外回りの経験を活かし、スコットランド中を旅して極上のブレンデッドウイスキーを作るための原酒を地道に探し歩きました。
こうしてアーサーのこだわりが詰まったブレンデッドウイスキーが完成します。
しかし、長年ブレンド名もつけず、宣伝活動も行わなかったそうです。
「粗悪なウイスキーはいずれ市場から消え、本物の味のウイスキーだけが残る」という先読み。
そして「自分の作るブレンデッドウイスキーは本物の味だから、宣伝しなくても消費者はわかってくれる」
という自信があったんでしょうね。
販売して早々に、このブレンデッドウイスキーが人々から高く評価されます。
この功績がたたえられ、またアーサーの情熱と行動力が会社に認められます。
そしてアーサーは会社のトップをなりました。
1895年には社名をアーサー・ベル&サンズ社に変更しています。
ただ、Bell’sの名前で売り出したのは、息子に経営をバトンタッチしてからつけられるようになります。
1904年に「ベルズ・エクストラ・スペシャル」が誕生します。
この「ベル」という名前がウエディング・ベルを連想させるとして結婚式の門出のお酒として人気が高くなっていきます。
映画「ウイスキーと2人の花嫁」でも「ウイスキーがないから結婚式があげられない」ってセリフがありました。
それほどウイスキーは結婚式に重要なお酒なんでしょうね。
そのウイスキーからウエディング・ベルにちなんだ名前の銘柄が出たとなったから、縁起物として人気が高くなるのはわかる気がします。
さらにベル社のモットーは「afore ye go(船出の前に!!)」。
この言葉は「門出」として戦地に赴く兵士たちにベルのウイスキーが届けられたことが由来だそうです。
アーサー・ベルは乾杯の時によく口にした言葉だといわれています。
門出のウイスキーとして認知されていった「ベル」。
国内外で販路を拡大していきます。
1920~30年代のウイスキー不況を乗り越えたベル社は、今度は蒸留所を買収し、蒸留事業に乗り出しました。
1933年にブレアアソール、ダフタウンを買収。その3年後にはインチガワーも傘下に収めています。
こうして上質なモルトウイスキーを安定して確保できるようになりました。
ただベル一族がベル社の経営を行っていたのが1942年まで。
それ以降は国際的な企業となり、1985年にはギネスグループの傘下に。
現在はディアジオ社系列となっています。
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「ベル Bell’s」のキーモルト
ベルにも多くの原酒がブレンドされています。
中でもキーモルトはハイランドのブレアアソール蒸留所。
まろやかで甘みのあるリッチなモルトで、ベルに豊かな香りを与えています。
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それ以外には……
スペイサイドの「インチガワー」
ラベルにミヤコドリ(オイスターキャッチャー)が描かれた「花と動物」シリーズの一つ。
スペイサイドに分類されていますが、蒸留所は漁港の近くにあり海に近いモルト特有の潮のフレーバーとスパイサイドの華やかさを併せ持つ面白いウイスキーです。
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スペイサイドの「ダフタウン」
スペイサイドの中でもウイスキーの中心地「ダフタウン」にあり、その名前を冠したウイスキー。「シングルトン・ダフタウン」という名でリリースされています。
なめらかで親しみやすい誰とでもなじめる同級生といった感じのウイスキーです。
ローランドの「グレンキンチー」
スコットランド・ローランドを代表するモルトの一つ。シリアルのフレーバーにスパイス感が特徴です。
ディアジオ社のスコッチの各生産地代表のモルトシリーズ「クラシックモルト・シリーズ」のローランド代表となっています。
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アイラの「カリラ」
アイラ島で一番ウイスキーを作っている蒸留所。ただ作っているウイスキーには多くのファンがいます!
アイラ独特のピート、タールに草や芝、そしてスパイスの香りがすることが特徴だと思います。
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このモルトたちが、キャメロンブリッジ蒸留所で作られたグレーンウイスキーをブレンドし、調和のとれた「ベル Bell’s」が生まれています。
最後まで今回の記事を読んでいただきありがとうございます。
ベルの話いかがだったでしょうか
また次回もよろしくお願いします
それでは良いウイスキーライフを!!
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