Mogens Engelund, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Common
本日もお越し頂きありがとうございます!!
最近カワウソ動画で癒されているウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のテーマはカワウソのラベルが印象的な「ブレアアソール Blair Athol」についてです!!
ブレアアソールは、ややオイリーでリッチな重めのニュアンスとライトさがある面白いウイスキー。
ややスパイシーでバランスのいいシングルモルトです。
ディアジオ社がリリースしている「花と動物」シリーズの一つ。
「カワウソ」が描かれているボトルで、オフィシャルリリースはこのラインナップのみです。
それもブレアアソールで作られたモルトウイスキーの99%以上がブレンデッドウイスキー用だそう。
多くのディアジオ社ブレンデッドウイスキーのモルト原酒として使われています。
中でもキーモルトとして最も使われているのがブレンデッドウイスキーの「ベル」!!
英国で一番飲まれているブレンデッドウイスキーで、飲みやすい味わいが特徴。
名前から「門出のウイスキー」としても扱われているお酒です。
そしてその「ベル」のキーモルトを作っている『ブレアアソール蒸留所』はベルのホーム蒸留所となっています。
ほとんどがブレンデッドウイスキー用に使われるブレアアソールですが、
このシングルモルトも多くのファンを持つ人気のウイスキー。
そして蒸留所は歴史的な趣を感じる外観から、観光地としても有名なのだとか。
ディアジオ社が持っているスコットランドの蒸留所28か所の中で、最も観光客の訪れる蒸留所です。
2017年の入場者は8万6000人ほどだったそうです。
今回はその『ブレアアソール』について、特徴や歴史、製法などに触れていこうと思います!!
カワウソ好きとしては外せないウイスキー!!
カワウソはなかなか招き入れられませんが、ブレアアソールをご家庭に招き入れるのはいかがでしょうかww??
ブレアアソール Blair Athol蒸留所について
ブレアアソール蒸留所は、ハイランドの玄関口「ピトロッホリー」という町にあります。
この町は保養地としても有名。日本でいうところの軽井沢みたいな感じでしょうか。
ロンドン留学中の夏目漱石も1902年に訪れたそうです。
名前の由来となっているのはアソール公爵の居城「ブレア城」。
ブレア城は蒸留所から約18㎞離れているそうで、昭和天皇が皇太子時代に滞在した城です。
ブレア公は、イギリスで唯一の私兵を持つことが許された大貴族。
そのブレア公にちなんだ名前の「ブレアアソール蒸留所」。
ただ、ブレアアソール Blair Atholはゲール語で「新しいアイルランド」という意味だそうです。
ブレアアソール Blair Atholのストーリー
この蒸留所は1798年創業。
スコットランドでも最古と呼ばれている蒸留所の一つです。
ただこの時の名前は「アルダワー蒸留所」。
ジョン・スチュワートとロバート・ロバーソンがライセンスを取得。
「ピトロッホリー」に蒸留所を建設しました。
ただし、当時のこの地域は違法蒸留所が数多く操業。
密造酒造りが盛んだったそうです。
その中できちんと税金を払っている合法の蒸留所はかなり経営が厳しかったそう。
すぐに閉鎖されてしまいます。
稼働再開したのが1826年。
この時、新しい経営者アレクサンダー・コナシャーが「ブレアアソール蒸留所」と改名しました。
それから30年間ほど、「ベル」で有名なアーサー・ベル&サンズ社に原酒提供をし、蒸留所を経営。
1933年に同社の傘下となります。
そして1985年、アーサー・ベル&サンズ社がギネスグループ(現ディアジオ社)の傘下となり、「ブレアアソール蒸留所」もディアジオ社系列の蒸留所となりました。
ブレアアソール Blair Atholのこだわりの製法
ブレアアソールは、ピトロッホリーの背後にあるべン・ヴラッキー山の泉が仕込み水。
この水が「オルトダワー」という小川となって蒸留所内に流れてきています。
この「オルトダワー」はゲール語で「カワウソの小川」という意味。
このことからラベルのデザインがカワウソになっています。
そんなブレアアソールの年間生産量は約300万ℓほど
スコットランドの蒸留所の中でも中堅ぐらいの生産量です。
ところがそのほとんどがブレンデッド用。
シングルモルト用はそのうちの2~3万ℓ程度だそうです。
そのためシングルモルトとして出回るのはごくわずか。
オフィシャルでも、定番・限定ともになかなかリリースしないモルトウイスキーです。
その分、ボトラーズでのリリースが多めです!!
現在の仕込みはワンバッチ8tの麦芽を使います。
使用するのはノンピートの麦芽のみ。
ここから3万7000ℓの麦汁を得ます。
実はこの麦汁がかなり特殊。
多くの蒸留所が軽やかでフルーティな酒質にするため、澄んだ麦汁を抽出することが多いです。
ただブレアアソール蒸留所はやや濁った麦汁にこだわっています。
その方がナッツのようなニュアンスやリッチなフレーバーを生みやすいのだとか。
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そういった酒質が「ベル」の原酒にふさわしいそうです。
そうしてできた麦汁をステンレス製の発酵槽で発酵。
どっしりとしたストレート型のポットスチルで蒸留を行います。
製法だけ見ていくと、リッチで重ためな酒質を求めているのかなと思います。
熟成樽もヨーロピアンオークのシェリー樽をメインに行うそう。
このシェリー樽原酒が、「シングルモルト ブレアアソール 12年」のキーモルトだそうです。
ブレアアソール Blair Atholのラインナップ
ブレアアソール 12年
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ブレアアソール Blair Athol蒸留所データ
創業 | 1798 |
創業者 | ジョン・スチュワートとロバート・ロバーソン |
オーナー会社 | ディアジオ社 |
年間生産能力(100%アルコール換算) | 約280万ℓ |
使用麦芽 | ノンピート麦芽 |
仕込み水 | オルトダワー |
発酵槽 | ステンレス製6基 |
ポットスチル | 初留釜2基、再留釜2基 |
生産区分 | スコットランド・南ハイランド |
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか。
面白かった、ためになったと思っていただけたら嬉しいです。
また次回もよろしくお願いいたします。
それでは『良いウイスキーライフ』を!!!
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コメント
コメント一覧 (2件)
id:zarugawa さん>コメントありがとうございます!!
そうですね。いい由来で面白いですよね!!
id:santa-baking さん>コメントありがとうございます!!カワウソ好きなので行ってみたいです。。。
カワウソに会えるかな……