政府公認2番目の蒸留所『フェッターケアン Fettercairn』!知られざるストーリーと特徴を解説

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本日もお越し頂きありがとうございます!!

子供の頃、なるべく目立たないよう陰に隠れがちだったウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o
 

 

今回のテーマは「フェッターケアン Fettercairn」についてです!!

 

かなりマニアックなモルトウイスキーですね。

 

ブレンデッドウイスキー「ホワイト&マッカイ」の主要モルトの一つですが、同じく主要モルトの「アイル・オブ・ジュラ」や「ダルモア」の陰に隠れがち……

 

 

ただし、

「フェッターケアン」は、一度飲んだら虜になってしまう「激うまモルト」だと思っていますww

 

特に素朴さと重厚感と深みが共存する魅力的な味わいが特徴

リッチなひと時を演出してくれる、そんな大人な味わいのモルトだと思います。

 

 

今回は、この大人な味わいを作っている「フェッターケアン蒸留所」のストーリーやこだわりに迫っていきます!!

 

知られざる「フェッターケアン」の魅力が少しでも伝わったらなと思います!!

 

目次

フェッターケアン Fettercairn蒸留所について

 

 

フェッターケアン蒸留所は、スコットランドのハイランド地区にある蒸留所

グランピアン山脈の南側にあります。

 

この山脈北東部からスペイ川にかけての地域は、今も数多くの蒸留所があります。

ただし!

南側は、ほぼ壊滅的

20世紀以前には、7つの蒸留所があったそうです。

 

しかし、次々と倒産していき、

今ではこのフェッターケアン蒸留所とグレンカダム蒸留所のみとなってしまっていました。

 

フェッターケアン Fettercairnはゲール語で「斜面の上の森」という意味。

 

4度も英国首相を務めた政治家「ウィリアム・グラッドストン」に関係のある蒸留所で、意外と歴史も古い蒸留所です。

 

19世紀終わりごろまでこのフェッターケアン蒸留所の地主がウィリアム・グラッドストンの父、サー・ジョン・グラッドストンだったそう。

幼いころのウィリアムもよくフェッターケアン村に訪れていたのだとか。

 

1824年に創業後すぐに彼が買収。会長を務めていた時期もあったそうです。

 

また蒸留所は今でもグラッドストン家の敷地内にあるそうです

 

フェッターケアン Fettercairnのストーリー

 

フェッターケアン蒸留所はアレクサンダー・ラムゼイが1824年に創業

 

 

この昨年、イギリスの酒税法改正。

異常なほど高かった蒸留免許と法外な酒税が改正された年です。

1824年に政府公認第一号となった「ザ・グレンリベット蒸留所」は有名な話だと思います。

「フェッターケアン蒸留所」はその次に、政府公認となった蒸留所。

 

いわば「政府公認第二号蒸留所」なのです。(諸説あり)

 

創業して早々に、サー・ジョン・グラッドストンが買収

それから1939年までグラッドストン家がこの蒸留所を経営していました。

 

しかし、グラッドストン家がこの蒸留所を手放すことに。。。。

 

その後数回にわたって売却と閉鎖を余儀なくされました。

 

1973年にホワイト&マッカイ社が買収

 

2014年にフィリピン資本のエンペラドール社がホワイト&マッカイ社を買収。

以降エンペラドール社所有の蒸留所となっています。

 

フェッターケアン Fettercairnのこだわりの製法

 

仕込み水はケアンゴルム山の湧き水(スプリングウォーター)

1960年までは自社で製麦を行っていたそうですが、今ではモルトスター(製麦専門業者)のモルトを使用しています。

 

発酵槽はオレゴンパイン製で、全部で11基あります。

 

そしてこの蒸留所の最も注目ポイントは「ウォーターシャワー」

 

ポットスチルの再留釜の上部から冷却用の水が流れ出ているシステムが採用されています。

この冷却システムは「フェッターケアン蒸留所のみ」だそう。

 

還流が起きやすいシステムだとは思いますが、いつから行っていて、どういう効果があるのか蒸留所の人も実は良く把握していないのだとか……w

 

日々の製造ルーティーンに組み込まれているこの蒸留所の「日常」みたいですね。

 

この冷却システムのほかにワームタブ式冷却装置も採用しているそうです。

 

 

 

 

 

フェッターケアン Fettercairnのラインナップ

 

 

過去には「オールド・フェッターケアン」という名前でリリースされていました。

今では蒸留所名そのままの「フェッターケアン」でリリースされています。

 

フェッターケアン 12年 

 

フェッターケアンのスタンダード商品。

12年以上の原酒を使用したもので、バーボン樽熟成の原酒で構成されているそうです。

 

フルーティーなニュアンスとシリアルの素朴な甘み、そしてナッツのようなコクのある正統派ウイスキーって感じの特徴

 

すごくなじみやすい味わいなのに、個性的なモルトウイスキーの陰に隠れがちなシングルモルトです。

ただ、しっかり味わってみるとかなり親しみやすい優等生なモルトかなと思います。

 

フェッターケアン フィオール

 

2010年にリリースされたノンエイジの限定ボトル。

 

意外に奥が深い「ノンエイジ(熟成年数表記ナシ)」のウイスキー!知られざる「ノンエイジウイスキー」とは?? – Yaffee’s Whisky Blog

 

 

重厚感あるスモーキーさとキャラメルのような深いコクのある甘み、そしてオレンジやチョコレートのニュアンスが楽しめるウイスキー!!

 

バーボン樽とシェリー樽の15年熟成原酒60%、14年熟成原酒を25%、5年熟成のヘビーピートの原酒15%使用したボトルだそう。

 

「12年」より贅沢な原酒を使い、安い価格でリリースしていたそうです。

かなりお得なモルトでした。

今ではほぼ同価格ぐらいになってしまっていますが、まだ入手可能なので、ぜひ一度味わってみてください!!

 

 

フェッターケアン Fettercairn蒸留所データ

 

 

創業……1824年

創業者……アレクサンダー・ラムゼイ

オーナー会社……エンペラドール

年間生産能力(100%アルコール換算)……約320万ℓ

仕込み水……ケアンゴルム山の湧き水

発酵槽……オレゴンパイン製 11基

ポットスチル……初留釜2基、再留釜2基

生産区分……東ハイランド

 

 

 

 

最後に……

 

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございます!!

「フェッターケアン蒸留所」のお話いかがだったでしょうか?

 

ラインナップで紹介していませんが、「28年物のフェッターケアン」はものすっごく美味いです!!

深い熟成感とまったりとさせてくれる長い長い余韻が特徴。

一舐めして感動した記憶があります!!!

 

ただ一本8万円以上するので、躊躇してしまいました。。

(また飲んだのも一舐め程度なので、そこまでしっかり紹介は書けませんでした。。。w)

 

参考までに見たいって方はぜひ。

 

 

 

 

あまり世に知られていないですが、フェッターケアンは個人的に好きなモルトの一つです。

こういった隠れたモルトもいろいろと味わってみると、面白いかもしれませんね。

 

それではまた次回もよろしくお願いいたします!!

良いウイスキーライフを!!

 

 

 

 


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この記事を書いた人

香りづけに使用したことからウイスキーにどっぷり嵌ってしまった料理人です。
調理師の仕事をしつつ、ウイスキーと料理の魅力を紹介するためにブログ・メディアを作成。
様々な視点からウイスキーを解説しています。

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