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できることなら不眠不休で頑張りたいウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のテーマは「ラガヴーリン Lagavulin」蒸留所についてです!!
「ラガヴーリン Lagavulin」は、重厚感があるスモーキーフレーバーにドライな飲み口が特徴。
スモーキーでクセの強いアイラモルトの中では、ヘビーさとドライさを併せ持つウイスキーです。
元々オフィシャルスタンダードが「16年」という高級感漂う一本。
有名ブレンデッドウイスキー『ホワイトホース』のキーモルトの一つとなっています。
また、ジョニーウォーカーのブレンドにも使われています。
今回は、『ラガヴーリン Lagavulin』蒸留所の特徴、ストーリー、製法を見ていこうと思います!!
ラガヴーリン Lagavulin蒸留所について
ラガヴーリンは、アイラ島の玄関口ポートエレン港から4キロほどの距離にある蒸留所。
アイラ島の中でも特にクセの強い三兄弟が並ぶ、「キルダルトン」という南岸にあります。
ラガヴーリン Lagavulinはゲール語で「水車小屋のある湿地」という意味。
蒸留所一帯は湿地帯となっていて、蒸留所からはラガブーリン湾が一望できるそうです。
ラガヴーリン Lagavulinのストーリー
ラガヴ―リンは1816年に誕生した蒸留所。
同じキルダルトン3兄弟の「ラフロイグ」「アードベッグ」が1815年創業なので、1年弟となります。
そんなラガヴーリン蒸留所を創業したのが、ジョン・ジョンストン!
この方はラフロイグ蒸留所を創業したジョンストン兄弟の父親といわれています。
ただ当時はまだ密造時代。。
ラガヴーリン蒸留所の周辺には、10を超える密造所があったそうです。
その理由は……
- うかつに人が踏み込めない湿地帯だったこと
- 目の前の海には暗礁がたくさんあり、船で上陸するのが困難だったこと
これが大きな要因だといわれています。
だからこそクセの強い3兄弟が集まったのかもしれませんね。
ジョンが亡くなった後、ラガヴーリン蒸留所はグラスゴーのワイン商アレクサンダー・グラハムが所有する蒸留所へ。
そして、その後エジンバラ出身のジェームズ・ローガン・マッキーがオーナーとなります。
このジェームズ・ローガン・マッキーの甥が、のちに「ホワイトホース」の生みの親となるピーター・マッキー。
ピーターはジェームズの下で蒸留技術を学んでいきます。
1889年、ピーターが蒸留所を相続します。
そして、また翌年、「ホワイトホース」をリリースします!
このホワイトホースは、「ラガヴーリン」をキーモルトにしたブレンデッドウイスキー。
当時、クセの強いアイラモルトはブレンデッドウイスキーにアクセントとして少量使われる程度が一般的でした。
今でもアイラモルトはアクセントとして使うことが多いですが、
その中でも「ホワイトホース」はかなり珍しいブレンデッドウイスキーとなっています。
このブレンデッドウイスキーを造ったピーター・マッキーという人物、
逸話がたくさん残っているウイスキー界の超有名人です。
数々ある彼の逸話の中から、「ラガヴーリン」が絡む逸話を紹介していこうと思います。
【ラフロイグの原酒を使いたかった】
ピーターは元々「ホワイトホース」の原酒にラフロイグを使いたかったそうです。
しかし、ラフロイグ側からの返事はNG
ラフロイグから拒否され、ラフロイグの原酒を使うことができなくなってしまったピーター。
なんとラフロイグ蒸留所とそっくりの蒸留所をラガヴーリン蒸留所の敷地内に建ててしまったそうです。
その名も「モルトミル」という蒸留所。
ただこの蒸留所は1960年に閉鎖となってしまいました。
映画「天使の分け前」ではこの蒸留所の樽が登場しています。
【レストレスピーター】
ピーターはエネルギッシュな人物だったそう。
休みを知らないピーターとして『レストレスピーター』と多くの人から恐れられていたそうです。
自分の社外の人間だけでなく、ラガヴーリン蒸留所の職人たちからも恐れられていたそう。
なぜラガヴーリン蒸留所の職人からも恐れられていたかというと……
ラガヴーリン蒸留所の職人たちの筋力アップのために、食事にプロテインを導入していたそうです。
そんなピーター率いるホワイトホース社が運営していたのは、1927年まで。
同社がDCLに買収されてしまいます。
そしてDCL→UD→ディアジオ社と引き継がれていきます。
ピーターが建てたモルトミル蒸留所は閉鎖となってしまいますが、ラガヴーリン蒸留所はホワイトホースの好調とともに成長!
1988年に、UD社から「クラシックモルトシリーズ」の一つに選ばれました!!
1980年代のスコッチ人気低迷期には、週2~3日の稼働という時期もあったそうですが、
それからスコッチブームが起きると今度は在庫不足になるほど人気に!
現在はブレンデッド用の原酒提供を減らし、シングルモルトのリリースを増やしているそうです。
生産量の約85%はシングルモルト用となっています。
ラガヴーリン Lagavulinのこだわりの製法
ラガヴーリンの最大特徴はポットスチルと蒸留のカットのタイミング!!
ですが、まず原料から見ていこうと思います。
ラガヴーリンのワンバッチの仕込み量は4.4t
1974年以降麦芽はすべてポートエレン製に切り耐えているそうです。
フェノール値は34~38ppm。
同じくディアジオ社所有の「カリラ」と同じようなモルトとなっています。
ラガヴーリンとカリラの最も大きな違いはポットスチル、そして蒸留方法です。
ラガヴーリンはずんぐりとしたくびれのないオニオンシェイプのポットスチル。
そしてラガヴーリンでは、時間をかけてゆっくり蒸留を行っています。
このポットスチルと長い時間をかけて行う蒸留が、リッチで重厚感ある風味を生んでいるそうです。
さらにカット幅も60~70%と後よりに長め。
それだけスモーキーでオイリーなフレーバーを得ることができるそうです。
ラガヴーリンの熟成のほとんどは本土の集中熟成庫だそうですが、5000樽程度はアイラ島で熟成の時を刻みます。
ラガヴーリン Lagavulinの定番リリース
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ラガヴーリン Lagavulin蒸留所データ
創業 | 1816年 |
創業者 | ジョン・ジョンストン |
オーナー会社 | ディアジオ社 |
仕込み水 | ソラン湖 |
年間生産能力(100%アルコール換算) | 253万ℓ |
ポットスチル | 初留2 再留2 (オニオンシェイプ) |
生産区分 | スコットランド アイラ島 |
最後に……
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか?
ワンマンにはなりたくないですが、結果を残していくやり手にはなりたいなーと思います!
まだまだやり手には程遠いです。
ですが、日々ピーターのように結果を残せる男に近付いていきたいと思います!!
そんなことを思いながらウイスキーを嗜んでいきます!!
それでは良いウイスキーライフを!
また次回もよろしくお願いします!
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Manuel Amersdorfer, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons