本日もお越し頂きありがとうございます!!
頑固さを昔から怒られることが多かったウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のお話は、
「リンクウッド Linkwood蒸留所」
についてです!!
「リンクウッド Linkwood」は、繊細で華やかな印象のある非常に飲みやすい味わいが特徴。
花と動物シリーズの一つで、9割以上がブレンデッド用のためシングルモルトのリリースは少ない銘柄です。
リンクウッドは、ジョニーウォーカーやホワイトホースなどの有名ブレンデッドウイスキーから、
ちょっとマイナーなブレンデッドウイスキーまで多くの銘柄で原酒として使われています。
オフィシャルのシングルモルトのリリースは少ないですが、ボトラーズからのリリースは多めの銘柄。
ボトラーズのかなりレアなモルトを味わうことができるウイスキーの一つです。
[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.yaffee.work/entry/bottlers-whisky target=_blank]
今回は、『リンクウッド Linkwood』蒸留所の特徴、ストーリー、製法を見ていこうと思います!!
リンクウッド Linkwood蒸留所について
リンクウッド蒸留所はスペイサイドの中でも、エルギン地区にある蒸留所。
このエルギン地区は、10件以上もの蒸留所がありその多くが有名なブレンデッドウイスキーのキーモルトとなっているものが多いです。
[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.yaffee.work/entry/speyside-whisky target=_blank]
「リンクウッド」という名前は、その昔蒸留所があるエルギン地区に住んでいた貴族の邸宅に由来しているそう。
当時は木々に囲まれた景観豊かな土地だったそうです。今では、新興住宅地となっています。
リンクウッドは、冷却用の貯水池に毎年訪れる「白鳥」がシンボルとなっています。
- ボトルには「白鳥の絵」
- キルンがある建物の屋根の風見鶏は「白鳥」がモチーフ
- 蒸留所の扉には「白鳥」
と蒸留所のいたるところに白鳥があるみたいです。
リンクウッド Linkwoodのストーリー
リンクウッド蒸留所は、1821年創業。
土地の名士”ブラウン家”のピーター・ブラウンが立ち上げました。
ブラウン家は、フィンドレーター伯爵の不動産業務を委託されていた家系で、ピーターはエルギン地区の農業改良委員も務めていたといわれています。
フィンドレーター第7伯爵(1750~1811)は、イギリス式庭園をヨーロッパに宣伝した人といわれています。公共事業と景観の改善に惜しみなく費やした人物だったそう。
その人物の不動産業務を委託されていた家系ということは、ブラウン家は名家だったんでしょうね。
1876年、リンクウッド蒸留所は新しい建物にリニューアルします。
ブラウン家の運営は100年以上続きましたが、
1936年SMD(スコッチ・モルト・ディスティラーズ:のちのDCLの子会社)社に買収されます。
そして1941年、第二次世界大戦により原料となる大麦が入手できなくなってしまいます。
そのため、4年ほど蒸留所を閉鎖。
1945年、SMD社の伝説のマネージャー”ロデリック・マッケンジー”が所長となり、復活を遂げます。
彼は、頑固一徹。
「職人」という言葉をそのまま人の形にしたような人だったそうです。
使う言葉はゲール語。まったく言葉を合わせようとしなかったといわれています。
またその頑固さは、ウイスキーづくりにも表れていました。
彼の逸話として、「蜘蛛の巣一つすら取り払うことを禁止した」という有名な話が残っています。
ウイスキーづくりというのは繊細な作業で、ちょっとの変化が大きな香味の変化を生むことが多いそう。
そのちょっとの変化をまったく許さなかった彼は、まさにプロフェッショナルの職人といえるかもしれませんね。
プロの料理人が、鉄パンを洗剤で洗われるとブチギレるのに近いかもしれませんね。(笑)
ロデリック・マッケンジーの方がもっと細かいですが……
そんな彼の精神が今のリンクウッドでも生き続けているかもしれませんね。
リンクウッド Linkwoodのこだわりの製法
リンクウッドの仕込み水は、ミルビュイズ湖の近くにある泉の水。
そしてカラマツ製の11基の発酵槽で発酵させていきます。
ポットスチルは、大型のストレートヘッド型。
スチルハウスAとスチルハウスBがあり、この蒸留器は、凸凹一つをとっても同じように作られているそうです。
これはロデリック・マッケンジーが注文し作らせたといわれています。
ただ、Aのスチルハウスにはワームタブ冷却器。
Bのスチルハウスにはシェル&チューブ冷却器が取り付けられているそう。
Aのスチルハウスは現在1~2か月ぐらいしか稼働しないそうですが、この2つのスチルハウスで作られたモルトをブレンドし、樽詰めしているそうです。
リンクウッド Linkwoodの定番リリース
[afTag id=5045]
リンクウッド Linkwood蒸留所データ
創業 | 1821年 |
創業者 | ピーター・ブラウン |
オーナー会社 | ディアジオ社 |
仕込み水 | ミルビュイズ湖近くの泉 |
年間生産能力(100%アルコール換算) | 約560万ℓ |
蒸留器 | ストレートヘッド型 初留釜3基 再留釜3基 |
生産区分 | スコットランド スペイサイド エルギン |
最後に……
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか?
料理人という「職人」の仕事についているものとして「職人気質」にはあこがれるときがあります。
全部俺のこだわりを通したいときは……。
ロデリック・マッケンジーのような生き方してみたいなと思いつつ、あそこまで「こだわり」切れない自分もいます。
なかなか「結果を残す」って難しいですね。
そんなことを思いながら、今日もウイスキーを嗜んでいこうと思います。
それでは良いウイスキーライフを!
また次回もよろしくお願いします!
↑↑
この記事が面白かったと思った方は、人気ブログランキングへの応援をよろしくお願いいたします。
また、公式ラインページにて記事の更新情報など配信しています。
アイキャッチ画像
アンバージェス/ リンクウッド蒸留所