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ウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のお話は、
「ザ・マッカラン The Macallan蒸留所」
についてです!!
「ザ・マッカラン The Macallan」は、濃厚で芳醇な味わいが特徴。
「シェリー樽のエキスパート」といわれ、「シングルモルトのロールスロイス」ともいわれる往年の憧れのウイスキーです。
ウイスキーをそこまで知らない人でも、知っている銘柄だと思います。
今回は、『ザ・マッカラン The Macallan』蒸留所の特徴、ストーリー、製法を見ていこうと思います!!
ザ・マッカラン The Macallan蒸留所について
マッカランは、スコットランドの中でもスペイサイドというスペイ川流域の地域にある蒸留所。
この地域は、スコッチウイスキーの生産が盛んな地域で、「聖地」の一つにもなっています。
同じ地域には……
など有名なシングルモルト蒸留所があります。
2018年に200億円という巨費を投じて蒸留所の再建が行われました。
建物は近代的な宇宙基地のような蒸留所に生まれ変わりました。
その生産能力は1500万ℓ(100%アルコール換算)!!
単独蒸留所としては世界最大クラスだそうです。
(出典:蒸留所|ザ・マッカラン サントリーウイスキーより)
ザ・マッカラン The Macallanのストーリー
マッカランの操業は、1824年。
スコットランドで2番目の大きさのスペイ川の流域クライゲラキ村のはずれに誕生しました。
川を挟んで対岸には、クライゲラキ蒸留所があります。
同じくスペイサイドのグレンリベット蒸留所に続き、二番目に政府公認ライセンスを獲得した蒸留所だそうです。
果たしてどっちは早いのか。詳しくはわかりません。。(笑)
政府公認2番目の蒸留所『フェッターケアン Fettercairn』!知られざるストーリーと特徴を解説
地元の農場の小作人であったアレキサンダー・レイドが前身のエルキー蒸留所を買収し、ライセンスを取得したことがマッカランの始まりです。
まだライセンス取得前の密造酒時代から農業の傍らごく小規模のウイスキー生産を行っていたそうです。
マッカランの作るウイスキーは、当時からマッカラン周辺の地域で大変定評だったといわれています。
ところが、創業して数年後、家畜農家が南部の大規模市場に向かうための大きな街道ができると状況は一変。
蒸留所のあるイースターエルキー農場が休憩スポットとなり、家畜農家同士が情報交換をしたり、ウイスキーを購入したりするようになりました
そして、マッカラン教区のウイスキーが徐々に口コミで広がっていきました。
18世紀初めにはすでにマッカランという名がある程度広まっていたそうです。
その後、1892年にタリスカー蒸留所の共同オーナーでもあるロデリック・ケンプに売却されます。
今とは比べ物にならないほど、少ない生産量でした。
その後1990年代までケンプ家による家族経営が続くことになります。
そんな中勃発したのが、2度の世界大戦。
武力と製造能力の結集が求められた1914年の第一次世界大戦時には、ケンプ家2代目のケンプ・トラストによるリーダシップと精神を注ぎ組むための組織を作り、乗り越えました。
この時マネージングパートナーだったアレキサンダー博士は、ケンプ・トラストの「このようなご時世でも品質を落とさない」というこだわりにのっとって、大麦の品質管理を徹底していたそうです。
戦時中で原材料の調達が難しく、低品質な大麦を納品してきた業者にはきっぱりとした物言いで返金を要求したといわれています。
また戦争が激化し、従業員の多くが入隊してしまったときでも蒸留所の操業は止めることなく妥協せずウイスキーを作り続けました。
しかし、1939年の第二次世界大戦の宣戦布告からウイスキーを取り巻く状況は悪化してしまいます。
政府はウイスキーの生産と販売を規制し始めました。
その背景にはアルコール製造に必要な穀物を国民の食糧に当てるためでした。
1940~44年までの間はウイスキーの蒸留が法的に禁止されてしまいます。
マッカランのウイスキーの在庫数も大きく減少してしまいました。
再びウイスキー業界全体が打撃を受けます。
そのため、目先の利益を求めて品質を落とした蒸留所も多かったそうですが、マッカランは一切品質に妥協しなかったそうです。
その姿勢が今のマッカランを守っているのかもしれませんね。
そんなマッカランですが、実は1970年代後半までは今ぐらいの知名度は全くなかったそうです。
今日のような知名度を確立したのが、前オーナーの”ウィリー・フィリップス”と彼が招集したマーケティングのプロ”ヒュー・ミットカーフ”でした。
ヒュー・ミットカーフは、グレングラントのイタリアでのブランディング成功に導いた人物。
彼がマッカランに来て驚いたことは、樽のストックの多さだったそう。
1920年代から30年代・40年代・50年代と戦時中でも変わらず作り続けたマッカランには、樽のストックが豊富にありました。
そのストックを用いてヒューはヴィンテージ物を多くリリース。
さらにおしゃれな広告を打ち出し、イギリス人の頭に「マッカラン」という文字を植え付けていきました。
そのブランディングが成功し、世界的には無名に近かったマッカランを世界第6位まで押し上げました。
さらに、今ではシングルモルトの売り上げで、グレンフィディック、グレンリベットに続く第3位となっています。
1996年にエドリントングループが買収
この時の買収金は何と1億8000万ポンドだったそうです。
そして、現在株式は、エドリントンが52.5%、サントリーが25%、ウィリアム・グラントが22.5%を所有。
蒸留所はエドリントングループの傘下となり、日本での販売権はサントリーが受け持つことになりました。
2018年に大規模な蒸留所の新設が行われ、生産規模を大幅に更新したマッカラン。
これからどんどん新しいウイスキーがリリースされていくかもしれませんね。
ザ・マッカラン The Macallanのこだわりの製法
マッカランの一つ目の特徴は、原材料へのこだわりです。
マッカランは、原材料の大麦に特にこだわりを持っています。
指定された農場の大麦(しかもゴールデンプロミス種からマッカラン独自の品種の大麦を使用)しております。
マッカランのワンバッチの仕込み量は何と17トン!!
巨大なマッシュタン(糖化槽)で糖化、ステンレス製の発酵槽で発酵させていきます。
しかし、研究の末ステンレス製でも品質が変わることなく作れるという考えから新マッカラン蒸留所では、ステンレス製に変わっています。その違いがどう出るかは、新しいマッカランの原酒を飲んでみないとわからないですね。。
ポットスチルは、初留が12基、再留が24基で、全部で36基となっています!!
そしてマッカランといえば、樽へのこだわり!!
「マッカランの味わいの起源は森にある」という考えのもと、木材への研究や投資は惜しみなく行ってきたそう。
- 強固でウイスキーの熟成に向いているアメリカンオーク
- タンニンが多く長い熟成が必要だが、色合いや味が大きく出るスパニッシュオーク
この2つの木材を使い分け、ウイスキーを熟成しています。
このようにこだわりがリッチで深いマッカランの味を作っているのかもしれませんね。
ザ・マッカラン The Macallanの定番リリース
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ザ・マッカラン The Macallan蒸留所データ
創業 | 1824年 |
創業者 | ロデリック・ケンプ |
オーナー会社 | エドリントン・グループ |
仕込み水 | リンゴルムの軟水 |
年間生産能力(100%アルコール換算) | 1500万ℓ |
蒸留器 | 初留12基 再留24基 |
生産区分 | スコットランド スペイサイド |
最後に……
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のお話いかがだったでしょうか?
今回のマッカランの記事いかがだったでしょうか??
マッカランは、ストーリー・こだわりともに僕も好きですが、今のウイスキーの味と値段が見合ってないな~と思ってしまいます。
僕の中では、「山崎」と同じように今あえて飲むウイスキーじゃないなって印象です。
バーで飲む一杯としてはいいのですが、家飲みにはあまり適していないと思います。
もう少し価格が安くなってくれたらいいウイスキーなのにな……。
そんなことを思いつつ今日もウイスキーを楽しんでいこうと思います。
それでは良いウイスキーライフを!
また次回もよろしくお願いします!
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