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羊羹が昔か大好きなウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。 (@TW0GPYU3yMS7N3o)
今回のお話は
「ウイスキーと羊羹のペアリング実験」
について!!
実はウイスキーやラムのペアフードとして「羊羹」は優秀な和菓子。
バーテンダーやペアリングを得意とする料理人では浸透していますが、
なかなか一般には知られていないのかなと思います。
そこで、今回は羊羹を作って様々なウイスキーに合わせていく検証をしていこうと思います。
個人的にはチョコレートよりウイスキーやラムに合いやすい羊羹。
ぜひその魅力が伝わってくれたらうれしいです!!
- ウイスキーとようかんはなぜ合う
- どういうようかんとウイスキーが合うのか
- ようかんの作り方
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今回の羊羹
今回作った羊羹は3タイプ!!
- 『練り羊羹』
- 『ジャスミン練り羊羹』
- 『ジャスミン丁稚羊羹』
材料
こしあん 200g
水 100ml
粉寒天 2g
きび糖 65g
(ジャスミン練り羊羹は……+ジャスミン茶Tパック1個)
(丁稚羊羹は……+水100mlぐらい)
作り方
<練り羊羹>
水、粉寒天、きび糖を入れて沸騰させます(ジャスミン羊羹はこの時からTパックを入れます)。
このまま沸騰状態を1~2分ぐらいキープします。
その後こしあんを入れて弱火で混ぜ続けます。
混ぜているときに写真のように、底が見えすぐに餡が戻らない状態まで煮詰めます。
煮詰まったら型に流し、粗熱をとってから冷蔵庫で冷やします。
1時間以上冷やせば完成!!
<丁稚羊羹>
【丁稚羊羹とは?】
一般的には、水ようかんよりはほんの少しだけ固く上品な味わいと舌触りが特徴の羊羹。
丁稚奉公に出ていた子供たちが里帰りの時にお土産としてよく持たされた
丁稚に上等な練り羊羹を上げるのはもったいないから水で伸ばして練り直した羊羹をあげていた
丁稚たちがなべ底に残った羊羹の残りを水で伸ばして固めて食べることが好きだった
などなど。
由来は諸説あります。
水で伸ばした安価な羊羹というのがこの「丁稚羊羹」の由来のようです。
今回はジャスミン練り羊羹の余った分があったので、それを伸ばして作ることにしました!
作り方は簡単。
練り羊羹の固まる前に水で伸ばして一沸かしするだけ。
後は型に流して、冷やし固めます。
3種類の羊羹が完成!!
様々なウイスキーと合わせて検証してみました!!
まず今回合わせてみたウイスキーたちがこちら!!!!
グレングラント 10年(旧ボトル)
華やかで上品な甘味、シリアルのフレーバーが特徴の一本です。
グレングラント 12年
シェリー樽とバーボン樽の2つの樽を使用したグレングラント。10年よりコクの味わいが特徴。
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グレングラント ロセスクロニクル
青りんごっぽいすっきりした味わいと華やかな香りが特徴です!!
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アラン 10年
飲みやすく、ほのかにかんじるトロピカルフルーツのようなフレーバーが特徴。
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グレンファークラス パッション
コーヒーやカカオ、紅茶といったフレーバーが特徴のウイスキーです。
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ジュラ トゥラス・マラ
リンゴやアールグレイなど、さっぱりしつつコクのある味わいが特徴。
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ラフロイグ セレクト
ラフロイグの中ではクセは穏やか。
ただ、しっかりとしたクセとスモーキーフレーバーは楽しめます!!
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シーバスリーガル 18年 ミズナラ
今年発売した日本限定のシーバスリーガル。アンズや梅シロップのような爽やかで上品な甘みが特徴。
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山崎 12年
ボディの厚み、味わいの深さは日本初の本格蒸留所だからこそのなせる技。
ちょっと前からワイン樽熟成をキーモルトに変えたことでさらに美味しくなってます。
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ブレッドバーボン
飲みやすい系なバーボン。くどくなくそれでいてコクもしっかりとあるのが特徴。
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富士御殿場蒸留所 ピュアモルト
富士山の麓、御殿場で作られているピュアモルト。華やかなフレーバーとすっきりした味わいが特徴です!
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レモンハート1804 デメラララム
デーツやカラメルの味わいに、ほのかに野性味を感じるフレーバーが特徴
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エルドラド 15年
どっしりとしたコク、圧倒的深みのあるラム。
この味わいは一度味わったらラムにハマってしまうかも。
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ウイスキーと羊羹
検証結果!!
ウイスキー(ラム)名 | 練り羊羹 |
---|---|
グレングラント 10年 | 穀物とフルーツの香りが生きている。アルコール感を包み込んでいる。 |
グレングラント 12年 | グラントの穀物感、羊羹のうまみが生きている。またパインのような味わいが出てきている。 |
グレングラント ロセスクロニクル | 穀物、フルーツ感が生きるけど、アルコール感も立ってくる。 |
アラン 10年 | アランの木香、コクが羊羹にすごく合う。香味が溶け合って心地いい |
グレンファークラス パッション | 小豆の香りがしっかりシェリーの甘みやコクを支えて、深い心地よい余韻に浸らせてくれる。 |
ジュラ トゥラス・マラ | ジュラのコクと羊羹の上品な甘みがうまく溶け合っている。 |
ラフロイグ セレクト | ラフロイグの味 |
シーバズリーガル 18年 ミズナラ | 上品にまとまっている。ただ後からややアルコール感が目立ってくるのが好みを分ける気がする |
山崎 12年 | ふくよかなフレーバー、さらに厚みが加わり、味わいが絡み合う。羊羹と山崎が支えあっている。 |
ブレットバーボン | 羊羹のしっかりとした甘みと小豆の香りがバーボンの木香やはちみつフレーバーとよく合う。 |
富士御殿場 ピュアモルト | 最初は合う。後半に行くにつれて、崩れていく。 |
レモンハート1804 | お口の中が和風プリンアラモード。餡の香りとカラメルが同調する |
エルドラド 15年 | 最初は羊羹が引き立ち、エルドラドのコク。そのあとにまた小豆の香りが引き立ってくる。お互いにいいところを強調させあっている |
ウイスキー(ラム)名 | ジャスミン練り羊羹 |
---|---|
グレングラント 10年 | ジャスミンがグラントのフローラル感とうまくマッチ!!ハーモニーを奏でている |
グレングラント 12年 | 基本的には合うけどところどころでジャスミンと喧嘩する。 |
グレングラント ロセスクロニクル | ジャスミンフレーバーとはすごく合う。ちょっとアルコールが気になる |
アラン 10年 | テクスチャーは合うけど、ジャスミンが消える。 |
グレンファークラス パッション | 最初の口当たりと余韻は同調するが、途中ジャスミンの渋みとシェリーの渋みが混ざって喧嘩 |
ジュラ トゥラス・マラ | ジャスミンが邪魔する。 |
ラフロイグ セレクト | ラフロイグの味 |
シーバズリーガル 18年 ミズナラ | 味わいに厚みが出る。ジャスミンもうまくマッチしていて、三位一体が楽しめる。 |
山崎 12年 | ややジャスミンが負けるけど、小豆の香りと山崎がよく合う。 |
ブレットバーボン | ジャスミンが消える。 |
富士御殿場 ピュアモルト | ジャスミンがいるけど弱い。そのままの羊羹よりは合う |
レモンハート1804 | ジャスミンとラムの香りが交互に感じられる。喧嘩はしないがすれ違い続けている |
エルドラド 15年 | 後のほうで香るジャスミンが心地いい |
ウイスキー(ラム)名 | ジャスミン丁稚羊羹 |
---|---|
グレングラント 10年 | アルコール感は感じないが、可もなく不可もなく |
グレングラント 12年 | アルコール感、フレーバーが溶けあう。合うけど感動的なマリアージュではない。 |
グレングラント ロセスクロニクル | 最初に合わせた時の感じは喧嘩。余韻は溶け合う。 |
アラン 10年 | アルコール感が強く出る。ただ余韻は絡み合う。 |
グレンファークラス パッション | 化学的な香り。完全にジャスミンが邪魔してる。舌触りはいい |
ジュラ トゥラス・マラ | アルコール感が際立ってちょっと合うとは言えない。 |
ラフロイグ セレクト | ジャスミンは消えるけど、かすかに小豆の味わいとラフロイグの甘みが同調する。テクスチャーは合いそうな感じ |
シーバズリーガル 18年 ミズナラ | うーん。微妙なライン。合うとも合わないとも言えない。 |
山崎 12年 | 丁稚羊羹の上品な舌触りがよく発揮され、山崎のコクのある味わいを引き立たせている。うまい!! |
ブレットバーボン | ジャスミンとのフレーバーが喧嘩。余韻はすごく合う |
富士御殿場 ピュアモルト | 丁稚羊羹のテクスチャーがアルコール感を包み込んでいる。可もなく不可もなく |
レモンハート1804 | こっちはジャスミンフレーバーとラムの香りが交わる。 |
エルドラド 15年 | テクスチャーはいいけどエルドラドが勝つ |
検証まとめ
上の結果を見る限り、シェリー樽熟成のウイスキーやラム、バーボンなど味わいの強いもの、または繊細なウイスキーは特に合いやすいみたいです。
ただラフロイグみたいにスモーキーフレーバーやクセが強過ぎると羊羹が感じられなくなります。
またジャスミンのフレーバーがつくと喧嘩してしまうウイスキーも多いようです。
多分ジャスミンの渋みが邪魔し、味わいの要素が一つ多いジャスミン羊羹はバランスが難しくなってきます。
ただフローラルなニュアンスのあるグレングラントやシーバスリーガル 18年ミズナラは合いやすいようです。
結構多くのウイスキーと丁稚羊羹の舌触り(テクスチャー)は合いました。
しかしジャスミンも入っていたので、もしかしたら入ってなかったらあっていたウイスキーも多かったと思います。
丁稚羊羹の上品な味わいと舌にほろっと溶ける感じがアルコール感をうまく包み込んでいたと思います。
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なぜチョコレートより羊羹のほうが合いやすいか……
実はペアフードを行っている方がよく言うことが、
「ペアリングを組み立てるときチョコレート単体は難しい」です。
チョコレートはすごくたくさんの香味成分が含まれています。
それだけ「合う」フレーバーが多く、合わせやすい食材ですが、味わいの強さがすごく強いです。
一見ものすごく合っているように感じやすいですが、
チョコレートの味が強すぎてウイスキーやラムの香り・味わいが消えていることがほとんど。
チョコレートはバランス調節しないと主張しすぎてしまいます。
この点を考えていくと、チョコレートより上品な甘みの羊羹のほうが合いやすいということです。
最後に……
最後まで今回の記事を読んでいただきありがとうございます。
羊羹とペアリングの話いかがだったでしょうか
こうやって検証してみると面白い発見があります!!
飲み比べると、違いが分かるから本当に面白いです!!
ぜひご家庭でも試してみてはいかがでしょうか??
それでは良いウイスキーライフを!!
また次回もよろしくお願いします。
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コメント
コメント一覧 (1件)
え?羊羹とウイスキー?って、ビックリしました(^^;;
しかも様々な種類のお酒との相性を評価されておりまして、その実験量たるや。
自分だったら最初の2種類くらいで酔っ払いそうです。
実際、お酒工場のテイスターの方とか、飲まずにぺって捨ててますけど、それでも自分は酔いそうです(^◇^;)
冬はチョコとウイスキーばっかりなんで、羊羹試してみます!!