【おすすめ度：★★★★★】「シングルブレンデッドウイスキー　富士」のレビュー　気になる評価・味わい・香り・おすすめの飲み方とは？

 

本日もお越し頂きありがとうございます。

ウイスキーを愛する料理人Yaffeeです。

（@TW0GPYU3yMS7N3o）

 

本日は『シングルブレンデッドウイスキー　富士』のテイスティングレビューです。

 

『シングルブレンデッドウイスキー　富士』について

シングルブレンデッドウイスキー「富士」はキリンがリリースしているウイスキーです。

キリンが持ってる富士御殿場蒸留所の原酒のみを使用した一本となっています。

 

この富士御殿場蒸留所は世界的にも珍しいモルト原酒とグレーン原酒を両方とも作ることができる設備を持っています。

さらにそのグレーン原酒も3種類を作り分けることができる唯一無二の蒸留所です。

1. スコッチグレーンウイスキーのようなライトタイプ
2. カナディアンウイスキーのようなミディアムタイプ
3. バーボンウイスキーのようなヘビータイプ

 

グレーンの蒸留機だけでも3パターンがあり、そこから酵母の組み合わせ、樽の組み合わせなどで多彩な原酒を作り分けています。

世界各国のスタイルの原酒を作り分けられることと世界一の蒸留家にも選ばれた田中城太を有する高いブレンディング技術を持っていることが富士御殿場蒸留所の強みだと思います。

 

そして、その強みが凝縮されたウイスキーが「シングルブレンデッドウイスキー　富士」。

 

通常のブレンデッドウイスキーは、別々の蒸留所の原酒を多数ブレンド。

特に複数の個性的なモルトウイスキーをブレンドし、ベースとなるグレーンウイスキーに味わいや香りなどの個性を足していくといった作り方をします。

ところが、富士御殿場蒸留所はグレーンウイスキーから多彩な原酒を作ることができる数少ない蒸留所。

 

そのためグレーンウイスキーの多彩さとモルトウイスキーの多彩さのいいとこどりができるのです。

ただそのいいとこどりができるのも高いブレンド技術があるからこそ！

つまり、シングルブレンデッドウイスキーは富士御殿場蒸留所だからこそできる技術の結晶と言えます。

 

その味わいについて、僕なりにテイスティングレビューしていこうと思います。

公式のコメント

【トップノート】
ピーチやアプリコット、オレンジリキュールを想わせる華やかなフルーツ香、ハチミツの甘い香りやビスケット様の芳ばしい香り【パレート】
口当たりやわらかく、シルキーな味わい
洋梨タルトやフルーツケーキに、白い花のハチミツを加えたような上品な甘い香りが口中に広がる

【フィニッシュ】
シルキーさの中に、甘くフルーティで豊かな香りが織り重なり、心地良く続いていく

（引用：https://drinx.kirin.co.jp/whisky/fj/sb2/）

 

 

『シングルブレンデッドウイスキー　富士』レビュー

アルコール度数	43％
年数	ノンエイジ
ボトル容量	700ml
価格帯	5000～6000円
評価	[star-list number=4.5]94/100

色

トパーズのような少し赤みがありつつも透明感のある黄金色です。

アロマ

 

カスタードクリーム、はちみつ、バニラ、香木、オレンジ。

ほのかにペッパーミントと三温糖に若干モルティな穀物香りがします。

 

香り立ちが良く、期待高めです！！

コメント

ストレート

バランスはいいですが力強くもあり繊細であり……、複雑で絶妙にありそうでなかった新しいウイスキー。

 

スコッチのバランスの良さとバーボンの芳醇さが同時に楽しめつつもここまでバランスのいいウイスキーは今までなかったと思います。

カスタードとウッディなフレーバーが口いっぱいに広がると、バーボンのような力強さが出てきます。

ただ主張するけどしすぎず、すぐにフルーティさがしっかりとした甘み、樽香が広がり、バニラと甘みの余韻が長く残ります。

3口4口と飲んでいくと少し若い部分は感じられるようにありますが、熟成感がしっかりとしたウイスキーだと思います。

ノンエイジのブレンデッドウイスキーにしては、未熟香が一切ありません！

 

トワイスアップ

ストレートより樽香が強く感じます。

バニラ、メープル、切りたての木と麦茶。

香りからはフレッシュな印象というよりふくよかな印象を受けます。

 

飲んでみるとオレンジ系のフルーティさとバニラ、メープル、カスタード。

しっかりとした甘みがあり、フレーバーが複雑で面白みがあります。

ただ舌に少し苦味が残る点がネック。

ロック

バニラとメープルウッド、ペッパーミント。

 

飲んでみるとまろやかでまったりとした印象。

少し紅茶のような渋みと上品さがあり、複雑みが増しているように思います。

ただやはりロックでは甘みが感じにくく、このウイスキーの良さである甘みが抑えられてしまうかもしれません。

 

大人な印象でいいのですが、個人的にはこのウイスキーの甘みを生かした飲み方をしたいなと思ってしまいます。

上品で複雑という面白い味わいですし、ロックが好きな人なら断然うまいと思います。

 

ハイボール

青リンゴ系のフレッシュなフルーティさに木、メープルシロップとバニラ、はちみつといった複雑みのある香りがします。

飲んでみるとクリアな舌触りからしっかりとした樽香と香り高いバニラ、レモン、カスタード、メープルのフレーバーが広がります。

 

上品ながらしっかりとした甘みがあり、3口4口と飲んでもバランスのいい味わいを楽しむことができます。

はちみつバニラの印象が余韻にまで続き、その余韻が長いです。

 

水割り

香りは少し穏やかで、樽由来の香ばしい香りとバニラ、フレッシュなフルーツの印象を受けます。

 

飲んでみると優しい口当たりからウッディな印象が広がりますが、テクスチャはさらっとしています。

メープルとバニラ、カスタードなどの樽由来のフレーバーが強く、徐々に強く感じてきます。

 

余韻もしっかりと長めで、フィニッシュまでにマイナス印象が少ないです。

ひとつ挙げるとすると、冷えが増すごちに樽香が少しえぐぐ感じてくるところかなと思います。

ただ大きく気になる部分ではなく、かすかにそう感じる程度です。

 

お湯割り

バニラとメープル、切りたての木、ペッパーミント、シナモン、はちみつの印象。

飲んでみるとやわらかく甘いです。

上品で繊細さもあり、優しく包み込むような深みがあります。

 

香り立ちが良くフレーバーの伸びもあり、余韻も長く楽しめます。

シングルブレンデッド富士の甘みが存分に致された飲み方かもしれません。

 

シングルグレーン富士と飲み比べ

色合いは、ほぼ変わらず少しだけシングルグレーンが赤みがあるかなーぐらいです。

 

シングルグレーンは香りからもバーボンに近い芳醇さと華やかさが感じられます。

対してシングルブレンデッドは、カスタードクリームやバニラ、香木といった気品のある香り。

 

味わいもシングルグレーンはウッディさが強めでしっかりとした甘みが感じられるのに対して、シングルブレンデッドはバランスが良く上品です。

 

例えるならシングルグレーンは原石、シングルブレンデッドは宝石のような魅力があると思います。

お互いに作りたい方向性がはっきりとしているかなと思いました。

 

誠に勝手ながら……

• シングルグレーンからは「もし日本で・富士山のふもとでバーボンを作ったとしたら……」
• シングルブレンデッドからは「一つの蒸留所で完結させる、ウイスキーならではのテロワール」

といったメッセージ性を感じました。

 

 

 

レビューまとめ

 

気品と複雑さが共存したウイスキーで、バランスが良く余韻もしっかりと楽しめるウイスキーだと思います。

ノンエイジのブレンデッドウイスキーとして見るとかなりお高い一本です。

ただ未熟香がほとんど感じられず、しっかりとした熟成感があります。

なんでも1980年代の原酒も使用されているらしく、作り分けられる原酒も含めてほかのブレンデッドウイスキーとは一線を画す存在かなと思います。

 

今回最もおすすめの飲み方はハイボールでしたが、基本どんな飲み方をしても外れはありません。

ただ、ロックはこのウイスキーの良さである甘みを少し感じにくくしてしまうので、個人的には最もおすすめ度が低いかな……。

 

ハイボールは、ブレンデッドウイスキーならではのバランスの良さと普段共存しにくいフレッシュさと熟成感がしっかりと楽しめました。

スコッチブレンデッドの魅力とバーボンの魅力がいい感じに表現されていて、スコッチ好きもバーボン好きも楽しめるウイスキーかなと思います。

 

飲み方別おすすめ度

飲み方	おすすめ度
ストレート	[star-list number=4.5]4.5
トワイスアップ	[star-list number=4]4
ロック	[star-list number=3.5]3.5
ハイボール	[star-list number=5]5
水割り	[star-list number=4.5]4.5
お湯割り	[star-list number=4.5]4.5

最後に……

最後までお読みいただきありがとうございます。

今回のお話いかがだったでしょうか？？

 

今回はシングルブレンデッドウイスキーという一つの蒸留所の原酒のみを使用したブレンデッドウイスキーについてテイスティングしてみました。

 

価格が高く、なかなかブレンデッドウイスキーとしては手が出しにくいかもしれません。

ただ、バーボンの魅力とスコッチの魅力が見事にマッチしたウイスキーで、過去に見学した富士御殿場蒸留所の魅力がギュッと詰まった一本でした。

 

このウイスキーを飲んでいると、また富士御殿場蒸留所に行って蒸留所の方の話を聞きたいな～って思っちゃいます。

関連記事⇨富士御殿場蒸留所　キリン　ディスティラリー　蒸留所見学体験レビュー

 

こういう日本らしさと新しい挑戦をしている蒸留所がどんどんこだわったウイスキーをリリースしてくれるとジャパニーズウイスキーも面白くなります。

他にも面白い試みをした日本のクラフトウイスキーが数多くリリースされているので、お金が続く限りご紹介していこうと思います！(笑)

 

それでは良いウイスキーライフを！！

また次回もよろしくお願いします！！

↑↑

公式ラインページにて当ブログの更新情報など不定期配信しています。

また、「子連れ料理人ブログ」では子育て・料理人としての働き方・副業（主にブログ）についての内容を配信中。

ご興味のある方は、一度お越しください！！